はじめに
Part1では、社会学部で教職課程を履修している学生が非常に少ないという現状を紹介した。
その理由として、社会学部では教職課程の科目が卒業単位に含まれないため、履修科目数が増えてしまうこと、さらに教育実習の時期が就職活動と重なってしまうことなどが挙げられる。
今回は、「社会学部の先生のたまご」の中でも、特に少数派である教師志望の学生に話を聞いた。
いざ、インタビュー!

【取材対象者】
社会システムデザイン専攻 3年生 ひとみさん
中学校教諭一種免許状(社会) 取得予定
高等学校教諭一種免許状(地理歴史・公民) 取得予定
※筆者とひとみさんは親しい間柄のため、インタビューは終始ラフな雰囲気で行われました。あらかじめご了承ください。
筆者 :今日はよろしくです!
ひとみ:こちらこそ、よろしくお願いします!
筆者 :さっそくやねんけど、ひとみんは教師志望ということで、教師になりたいと思った
きっかけがあれば教えてほしいです!
ひとみ:話長なってまうでえ~(笑)。
筆者 :ぜひ聞かせてください!(笑)
教員を目指したきっかけとは…?
ひとみ:きっかけは、中学校やねんけど、よく友達に勉強教えててんな。その時に、「ばり
わかるわあ。」って言われるとほんまに嬉しかったし、実際にテストの点数が上が
ったって報告してくれて。勉強が楽しいと思ってもらえるのっていいなと思って。
あとはいい点数を取った時の成功体験とかって自信になるやん?それもええなあ
と。あとは、私自身の達成感もあるしね。
筆者 :なるほど、そんな実体験があったんやね。
ひとみ:そうそう、きっかけはこれかな。
最初は英語好きやったから、英語の先生目指しててんけどな(笑)。
筆者 :ええ?!全然ちゃうやん。
ひとみ:そやねん。やから高校も国際科のところ行ってんけど、周りがレベル高くてしんど
なってきてさ。
筆者 :ほうほう。
ひとみ:そんな時に出会ったんが、高2んときの地理の先生で。
この先生がほんまにぶっとんでおもろかってん。で、高校の教員になって地理教え
るんいいなって。ほんで大学生になって塾のバイトで中学生とよく関わるようなっ
て、中学生を教えるんもいいなと。
筆者 :そんな流れがあったんやね。
あでもさ、「教える」んやったら、バイトと同じように塾でもできるわけやんか?
テストの点数とか、得られる達成感とかもあるやん?やのに、なんで学校の教員に
なろうと思てんの?
ひとみ:実際、夏くらいには塾の先生とかもちょっと見てたりしててん。やけどやっぱり塾
の先生って、経営のこととかもあるからさ、生徒とコミュニケーションできる時間
が学校の教員より少ないんかなって。あとは、学校だからこその文化祭とか体育祭
とか、担当教科だけじゃない総合とか道徳とかも授業できるわけやし。1年間同じ
学級っていう空間っていうのもいいなって。
筆者 :そやなあ、確かに塾ってビジネスっぽいしな。
ひとみ:そやねん、塾のバイトしてても薄々感じるしね。
3年間、教職課程と向き合ってきて…。
筆者 :教職ってしんどいやん?正直(笑)。
ひとみ:(笑)
筆者 :そんな教職ですが、楽しかったことと、つらかったことを教えてほしいな。
ひとみ:そやなあ。楽しかったんは、『特別活動論』っていう授業かな。グループワークが
多くて、時間があっという間やってん。
あとは、地理が好きやから、授業作るんもけっこう楽しかったな。
筆者 :授業作るんが楽しいん?!すごいわ、私にとっては苦痛やねんけど(笑)。
ひとみ:まあ、好きな教科やしな。
ほんで辛かったことやんな…、まあ、履修数の多さやな。文学部とは違って単位入
らへんからさ、時間の拘束が。
筆者 :大変やったな、ほんまに。
ひとみ:そうそう。今は3回生やし、だいぶマシなったけど、1回生のときは1限から6限まで
おったしな。毎日授業詰まってるし…。
筆者 :頑張ったよ、私たち。バイトもでけへんしな。
ひとみ:そやでほんまに。
社会学部の授業も取ってな…。不憫や(笑)。
筆者 :教職課程を履修する社会学部の先輩として、後輩たちに、ずばり教職は勧める?
ひとみ:う~ん、ほんまに教師なりたいっていう熱意がある人はいいと思うねんけど、資格
取りたいだけの人にはあんまり勧めやんかな。
やっぱり忙しなってまうしな、社会学部やと余計に。
筆者 :そやんな。でも自分たちの代は、先生ならへん子のほうが多いな。
ひとみ:それ、ほんまにすごいと思うねん。私やったら取ってないもん(笑)。
筆者 :やっぱり、しんどいの知ってるから勧めにくいよな(笑)。
ひとみ:うんうん。
なぜ、そこまで頑張っているのか。
筆者 :どうしてここまでしんどいものを続けられてきてるんやと思う?
ひとみんの原動力を知りたい。
ひとみ:私はやっぱり、教員っていう仕事が好きやからかな。
正直、やめようとしたことも何度かあるんやけど…。結局、今までの人生を振り返
ったときに、教員なりたいなって思うねん。きっかけが、自分の中高生のときや
し。やから、最終的にやっぱり教員ってなるねん。頑張ろうって。
これが私の原動力かな。
筆者 :ほう…。
ひとみ:今の私の(目指す教員としての)軸は、子どもたちに自信を持ってもらいたいなっ
ていうところで。小さな成功を積み重ねて、自分に自信持ってほしいねん。
これも原動力のひとつかな。
筆者 :ひとみんはつまり…、すごく子どもたち中心で自分の軸をあるんやね。
ひとみ:うん。子どもたちが自信持ったり、楽しんでたり、笑顔なれたり、が私にとっての
幸せかも。
では、最後に社会学部の皆さんに一言。
筆者 :では最後に、社会学部のみんなに一言お願いします!
ひとみ:社会学部ではいろんなことが学べると思うけど、もし少しでも教職に興味が出た
ら、おすすめはしないけど(笑)、楽しい授業とか学びになる授業もあるので。
全部履修しろとは言わんけど、興味があったら履修してみて、「教職ええやん」っ
ていう風に思ったら、ぜひぜひ教職課程頑張ってみて下さい。
ありがとうございました!
終わりに
今回のインタビューを通して、教職課程の大変さと同時に、それでも続ける理由が見えてきたように感じた。
履修数の多さや忙しさなど、社会学部で教職課程を続けることは決して簡単ではない。
それでも教職を取り続け、教員になりたいという夢を持つひとみさん。その「子どもたちの成長を支えたい」という思いが、教師を目指す原動力になっているのだろう。
次回は、教職課程を履修しながらも教員の道には進まず、一般企業への就職を予定している学生に話を聞く。
社会学部で教職課程を学ぶ学生たちは、それぞれどのような思いを抱き、どのような進路を選んでいくのだろうか。
次回もお楽しみに!
